ある日、爆弾がおちてきて

ある日、爆弾がおちてきて (電撃文庫)

ある日、爆弾がおちてきて (電撃文庫)

高校の現代国語の授業にどうぞ。とか普通に、真面目に思った。
どう授業に取り入れたらいいのかサッパリ判らないが、どっかのショートショートよりは個人的に面白かった。
たまにはこういうのも、いいね。
昨今の高校生はエンターテイメントが好きなので、恐らく受ける・・・か?
中学生では少々苦しいかもしれないが、中学生でもいいかとは思った。中学3年生程度で扱うと楽しいかもしれない。
感想等がそれぞれの短編に言及していて段落を分けたためにスペースだけ無駄に長いので「続きを読む」になっています。
いるんだかいないんだかわからない、閲覧者の方にはお手数をかけます。
が、いつも思うのだが、なるべくネタをばらさないように書くのは大変だ。

短編集なのだが

電撃文庫なので、勿論ライトノベルである。
そんでもって7個の短編が集まった短編集。
それぞれ「時間」が鍵になっているわけだが、実際よく出来た話ばかり。


ある日、爆弾がおちてきて

時計が止まったときがその人の終焉なのか、それとも時計を進みきって爆発したほうがよかったのか。どちらにせよifで構成された終わりを想像する場合は各人、という内容だと思った。爆発が何を指すのかはわからない。消滅するのなら同じだし、生まれ変わるのなら違うだろうし。
主人公の
「僕はこいつをどうしたらいいんだ」
は中々面白い思考。

おおきくなあれ

「脳にくる。」
本人の中での時間が退行しても、忘れられていなければ何事も良いのかどうか。

恋する死者の夜

人間が死んで、それでもそのまま動く事が出来たとしたら・・・「死」が形骸化して実質的な意味ではなくなって、普通に生活できるとしたら。。。という話。
この中での「それが何を指しているのかは別として」ネタとしてはかなり面白かった。
延々と同じ事を繰り返し続けるのは苦痛だが、それすら感じる事が出来なくてもこの世界では生きるのか。
このあたり、中学生対象の模試の試験問題(試験監督の時に暇を見つけては解いている)のレベルからすると、高校入試の国語のネタにできそうですね。

トトカミじゃ

トトカミ様萌え。
それだけかって?それだけですよ。それ以上書いたらネタがばれるじゃないですか。

出席番号0番

概念の憑依。集団で精神病院に送られそうだが、どこからきたのか、サッパリ分からないあたりが幽霊とは異なっていて面白いかもしれない。
概念体は乗り換えする事で、他者の時間を共有し、過去も共有する。

三時間目のまどか

停止するはずの時間を動かした責任は取れよ小僧。という話。
度合いは違うが、俺は何とかした。が、後は放っておいた。

むかし、爆弾が落ちてきて

主人公、なんでお前死んでないんだ。



全部纏めて

あえて言うなら恋する死者の夜が一番好きである・・・のだが。
トトカミ様は萌え。だが、話の内容からすると、恋する死者の夜が好きだったりする。
どこが好きか・・・といわれても、感覚的なものなのでよくわからない、というのが正しそうだ。